2013年8月25日日曜日

2013.8.24 奥多摩 南秋川水系矢沢軍刀利沢

はじめての沢もはじめてのソロ沢も軍刀利沢だった
そんな思い出いっぱいの沢でTOMYとロープワークの練習です

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武蔵五日市駅からバスに乗って南郷バス停で下車
矢沢林道に入って10分ほどで落合橋に到着
天気がいまいちだからか車は一台も停まっていません

さらに30分ほど歩いて入渓点に到着
色褪せた赤テープが新しいものに変わっていました


いざ出発
かわいらしいゴルジュを抜けてゆく









































































3×4Mナメ滝







































2条4M滝







































5M逆くの字滝







































8Mナメ滝







































気持ちよく登れる滝が続きます
大滝2段15Mのまき道を利用してビレイの練習
ああでもないこうでもないとやっているうちに雨が降ってきた

ところで遡行図にある炭焼窯跡とやら
いつも気づかず通過していたけど3回目にしてようやく気づくことができた
 
 
5MCS滝








































残置ハーケンのある6M滝でもヌンチャクをかけてビレイの練習
ああでもないこうでもないとやっているうちに雨がやんだ


空から光が射すと幻想的です







































へつりの練習







































10M滝







































昨年アドレナリンが出まくりのなかロープなしで登った滝です
同じように登れと言われても今はもうできないでしょう
この1年間でいろいろと経験しすぎました

まき道を利用してふたたびランニングビレイの練習
だいぶさまになってきたような気がします


そのあとはいくつもの枝沢を見送り流れの多いほうへ多いほうへ







































登山道をめざして最後の急傾斜を詰めてゆく







































ぴったり三国峠に出られました






























せっかくなので生藤山まで足をのばす

 
 
浅間峠を経て上川乗のバス停方面に下る







































軍刀利神社で無事の遡行のお礼参り

 
 
すっかり遅くなってしまったのでお風呂は諦めました←くさいぞ!
バス停のトイレで簡単に着替えて終了とします 
 
なかなか有意義な遡行ができて満足
赤木沢に行ったばかりだから奥多摩の沢をどう感じるか心配だったけど
近郊の沢は近郊の沢で楽しいと素直に思えました
 
長い縦走も日帰りの低山もどちらも楽しいのと同じかもしれない
 
 
夏休み終わちゃったなあ
 
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下流部の荒れが以前より進んだような印象ですが、ロープなしで登れる滝が次々と現れて相変わらず楽しい沢。今回はロープワークの練習を兼ねての遡行だったのでだいぶ時間がかかってしまいました。
 

 
参考タイム 南郷(0:10)落合橋(0:30)軍刀利沢出合(3:20)三国峠(0:05)生藤山(1:40)上川乗
参考グレード 1級上/III 東京起点沢登りルート120
同行者 TOMY


2013年8月23日金曜日

2013.8.16-18 北アルプス 黒部川水系黒部源流赤木沢

昨年から何度か企画倒れになっていた赤木沢遡行
ほんとに行けるのか直前まで不安でいっぱいだったけれど
きらきらの清流と青い空が最高の沢旅を演出してくれた

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ゆうさくさんの運転で前夜発
関越自動車道の小出インターに直結している響きの森公園で仮眠をとる
翌朝は車窓から見える日本海が遠くに来たことを実感させてくれた

9時半頃ようやく折立に到着
お盆休み後半とあって駐車場に入りきらない車が道の両脇に列をなしている
運よく登山口からすぐのスペースを確保することができました


いざ出発


 

三角点までは順調だったけどそのあと少々バテ気味になる
この登山道は下ったことしかなかったけど登りがこんなにしんどいとは思わなかった


朦朧と登っていると薬師岳が見えて少し元気になります






























遠くから雷鳴が聞こえてきましたが急げるわけもなく
ただいやだなあと思うのみ


ようやく太郎兵衛平が見えてきました
































































太郎屋平小屋の脇に水場があったので飛びついてがぶ飲み
水分不足だったようで水を飲んだらがぜん元気になりました
まさしく命の水です


太郎兵衛平からの眺め






























写真だとわかりにくいですが北鎌尾根のギザギザが見えました
明らかにほかの山並と様相が異なり魅きつけられます


薬師峠キャンプ場までもうひとがんばり























































いっきに下ってカラフルなテントたちの仲間入りです
夕立が心配でしたが降られることもなく20時就寝

真夜中ふと目が覚めたのでテントの外に顔を出すと頭上に満天の星空
白い靄のような天の川と瞬くように光る一筋の流れ星
赤木沢遡行の無事を祈って眠りにつく

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翌朝は4時起床
いよいよ赤木沢に向けて出発です


昨日は見えなかった槍の穂先がちょこんと見える






























太郎平小屋からトラバースの道に入る






























なにげにゆうさくさんと沢に行くのはわたしの沢デビュー以来
彼と出会わなければわたしは縦走しか知らない登山者だったでしょう


薬師岳の稜線から朝日が昇る







































空の青さが増して晴天を予感させます






























2時間ほどで薬師沢小屋に到着
テラスの脇にかかるハシゴをつたって河原に下ります







































黒部川奥ノ廊下を徒渉しながら南下する







































水量が多い時は泳ぐこともあるそうですがこの日は胸くらいまでの深さ
黒部の清冽は真夏でも身を切るような冷たさです


徒渉を繰り返しながら1時間ほどゆくと前方に滝が見えてくる







































黒部川本流唯一の滝で高さは3Mほど
突破できるらしいけど水量が多いうえに釜が深そうなのでまき道へ


流れが穏やかになり左岸から赤木沢が出合う








































うっかりしてると見落としてしまいそうなほど控えめな出合
人気の沢なのにちょっと拍子抜けしてしまいます


へつりながら入渓








































すぐに端整な2段10M階段状の滝がわたしたちを迎えてくれた






























エメラルドグリーンの釜ときらきら輝く水しぶきが青い空に映えて美しい
いったい誰がこんなすてきな場所を見つけたんでしょう


10Mナメ滝








































前方の滝がちらりと見えてはやる気持ちがかきたてられる







































4段連続の滝






























1段目はしぶきのなかを直登







































2段目は左岸のまき道を







































3段目はゆうさくさんの遊び心でトライ







































とりつきで足がつかずに渾身のヒールフックであがります
ホールドが豊富なので難しいことはありません


4段目は花が乱舞する美しいまき道をゆく







































3段8M滝







































2段13Mトイ状の滝







































階段状の小滝が美しい渓相とともに続く











































































































4段20M階段状の滝は好きなところを好きなように







































さりげなくもうひとつ20M滝







































そしてついに2段40Mの大滝が姿を現す







































断崖を背に垂直に落ちる様は見ごたえがあります
左岸の灌木帯を高巻きますが傾斜がきついのと高さがあるのでちょっぴり怖い
ロープは出さずに登りましたが後日ゆうさくさんは出すべきだったと言っていました

高巻いたところで先行パーティーの方々が休憩していました
最高のコンディションですねと声をかけられたのですがまさにそのひと言に尽きます
こんなにすばらしい天候に恵まれてこれ以上の日はないんじゃないかと思わせてくれる

ちなみに同じ日に入渓していたパーティーはたくさんいたと思われます
けれど出会ったのは3パーティーだけだったので特に気になりませんでした


そのあともいくつか小滝を越えてゆく







































そのうちに沢筋が細くなってくるので赤木岳に続く左岸の枝沢に入る
ところどころ苔むした岩が現れ源頭が近いことを知ります








































緑の弧を描いたような稜線と裏銀座の山並
























































やがて水流がなくなります







































そして草原に出ます
沢筋なのか踏み跡なのかよくわからない細いうねりに沿って登る






























コバイケイソウが咲き乱れるお花畑の詰め






























ついに稜線に出ました
赤木岳と2575Mピークのちょうど真ん中あたりでしょうか
























































折立からの長い長いアプローチを経ての入渓
青い空を背にした清流の美しさとお花畑の草原を詰めるフィナーレ
終わってしまった淋しさと稜線に出られたうれしさが交錯します

そして人が足を踏み入れることのできる場所なんてほんの一部なんだなあという思いが湧きあがる
いつも感じていたことだけど自分のかすかな足跡をふり返ってあらためてそう思うのです


沢のあとは贅沢な稜線歩き
のっぺりとした赤木岳、さらに北ノ俣岳へと道が続いてゆきます

















































  
 
2時間ほどで太郎平小屋に到着






























祝杯のビールを購入してすがすがしい気持ちで薬師峠に戻ってきたのですが事件勃発!
なんとテントの脇に置いておいたゆうさくさんのストックがなくなっていたのです
テントのなかもまわりも探したけれど見つからない、これってまさか盗まれたってこと?

なくなったこともだけど山に登る人がそうゆう行為をするとゆうことを知ってしまい悲しい
表銀座とかならともかく薬師岳なんて生粋の山好きしか来ないと思っていたのに・・・
こうゆうことが起こってしまいほんとに残念だし怒りがこみあげてくる
せっかく楽しかったのになんだかケチをつけられたようでがっかりな気分

言いたいことはまだたくさんあるけどいったん忘れることにして乾杯
ゆうさくさんが買ってきてくれたご褒美ゼリーに舌鼓を打ちます

ふと見憶えのある人が目に留まる・・・みわちゃん?
世間は狭いとゆうけれどまた山で知り合いに会ってしまいました
清水さんとふたりで雲ノ平から裏銀座をぐるっとまわる予定とのこと
それにしてもこの人は山でも都会でも格好が変わりませんな

のろのろしていたら夕食が遅くなってしまう
21時頃ようやく就寝

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最終日はのんびり4時半起床
疲れていたのか朝までぐっすりでした


本日も晴天なり







































有峰湖の青い水面が旅の終わりを告げている






























3時間ほどで折立に到着
長いと思っていた3日間もふり返ればあっとゆう間でした
白樺ハイツでお風呂に入ったら富山の市街地へと車を走らせる


もうひとつのお楽しみは富山の回転寿司






























食べログで評判のよいすし玉とゆうお店に行ってきました
お昼時とゆうこともあり30分ほど並んだのですが大満足のおいしさ!
富山湾の朝採れネタをかたっぱしから注文して食べ尽くしました
白エビと安くておいしいふくらぎとの出会いが衝撃でした

そのあとは時に渋滞に巻き込まれながら帰路につく
ゆうさくさん、長時間の運転お疲れさまでした


有磯海SAで見た日本海の空

 
 
 
夏が終わってしまう

もう少しだけ赤木沢の余韻に浸っていたいのに

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目に映るものすべてが美しく、特にいくつかある均整のとれた階段状の滝はすばらしい。そして晴れた日に遡行してはじめてこの沢の真価がわかるのだと思います。青い空とのコントラストは言いようのない美しさです。青空があってこそ美渓と称される沢になり得るのだと言っても過言ではないでしょう。たった数時間の遡行ですが、長いアプローチも長い下山も決して無駄ではありません。


参考タイム
1日目:折立(3:35)太郎平小屋(0:20)薬師峠キャンプ場
2日目:薬師峠キャンプ場(2:05)薬師沢小屋(1:15)赤木沢出合(3:45)稜線(2:05)太郎平小屋(0:20)薬師峠キャンプ場
3日目:薬師峠キャンプ場(0:15)太郎平小屋(2:40)折立
参考グレード 2級/III- ヤマケイ入門&ガイド 沢登り
同行者 ゆうさくさん