2014年9月24日水曜日

2014.9.13-23 北アルプス縦走~新穂高温泉から親不知まで~(2) 

栂海新道から日本海をめざす山旅
裏銀座へとやって来ました

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数年前のSWで歩いて以来の裏銀座
その時は悪天候に見舞われただ歩いたとゆう記憶しかない
しかし今回はすばらしい天気に恵まれて展望リベンジ大成功なのです


5時頃まだ陽が昇らない三俣山荘を出発
































鷲羽岳に到着
ずっとこの展望が見たかったんだ



































賑わいはじめた山頂をあとに稜線を北へ































水晶小屋に到着したら荷物をデポして水晶岳へ
































水晶岳から北アルプスを俯瞰する










































裏銀座は続くよどこまでも





































白砂の野口五郎岳へ
遠くから見るとなだらかだけどなかなかの急登








































烏帽子小屋がだいぶ近づいてきました






























展望のよい稜線コースをゆく
風雨にさらされて乳色のガスのなかを歩いた思い出を払拭

三ツ岳を越えると眼下に高瀬ダムが大きくなってきた
ようやくここまで来たなあと思った矢先のこと、100Mほど下の稜線を横切ってゆくこげ茶色の物体が・・・

クマですか?はい、クマですね、うん、クマだね
そいつはわっさわっさと小走りしてハイマツのなかに消えてゆきました
てゆうかこれからわたしもそこを歩く予定なんですけどねえ・・・

とりあえずストックを手にして反撃体制を整えてから歩き出す
熊鈴も手に持って数珠のようにふりまわしながら歩きます
3連休の中日ではありましたが水晶小屋を越えたあたりから人影がぐっと少なくなりました
びくびくしながらクマの出没地点を通過して歩みを止めることなくどんどん進みます
稜線にクマは出ないって言っている人よくいるけどまったくの嘘っぱちですな


あ、ブロッケン現象!でも写真だとわかりにくい






























そんなこんなで肉体的にも精神的にもどっと疲れました
烏帽子小屋に到着して受付で小屋番さんにクマのことを報告
このへんよく出るんですよと言われておしまい、もっといたわってよ~

烏帽子小屋のテント場は小屋から少し離れているので面倒なところもある
けれど木々に囲まれて風もなく快適に過ごせる立地のよさがわたしは好きです

テントにこもって翌日のルートを確認
烏帽子岳~蓮華岳ははじめて歩く道なのですが地図に滑落注意の文字を見つけてしまう
いちばん危険なのは不帰嶮だと思ってノーマークだったけど心配になってきたなあ
荷物と食糧のことばかり考えていたけどもっと考えないといけないことがあったのかもしれない
などと悲観的になりながら夜を迎えて19時半就寝

夜中にトイレに行くと満天の星空

明日も天気になあれ

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天候に恵まれてすばらしい展望を楽しみながら歩くことができました。ふり返れば槍ケ岳と穂高連峰、笠ケ岳に黒部五郎、前を見れば黒く光る水晶岳に白砂の野口五郎岳、これぞ裏銀座縦走の醍醐味です。1日目に頑張って三俣山荘まで歩いてよかったなあと思いました。稜線でクマを見かけたのは想定外の出来事でしたが、なにも起こらなくてよかったです。こんなところで縦走をやめるわけにはいきません。(3)へ続く。


参考タイム 
2日目:三俣山荘(1:20)鷲羽岳(1:45)水晶小屋(0:40)水晶岳(0:30)水晶小屋(2:50)野口五郎岳(2:45)烏帽子小屋

2014.9.13-23 北アルプス縦走~新穂高温泉から親不知まで~(1) 

栂海新道から日本海をめざす山旅
それからずっとやってみたかった長期縦走

わたしはどれくらい山にいることができるのか
いろいろと確かめてみたくなったのです

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高速バスでまだ薄暗い新穂高温泉に下り立つ
眠れたような眠れなかったような・・・

久々の新穂高温泉は登山ステーションが整備されてとてもきれいになっていた
朝ごはんを食べて9日分の登山届を提出する


ここから旅がはじまります
































先は長いよ
まだ1時間半歩いただけですから・・・






























天気は良好
3連休の初日なのでたくさんの人が歩いています

























































鏡平小屋のテラスは休憩する登山者で大賑わい
のんびりできそうにないのでそうそうに弓折乗越をめざして出発


この頃から雲が出てくる
槍の穂先が見えないのが残念です































双六小屋に到着
すでにたくさんのテントが張られている






























この時すでに14時をまわったところ
荷物の重みがずっしりと肩にのしかかり双六小屋で張ってしまいたい衝動に駆られる
しかしなんとしても三俣まで行かなければ今後の行程に響きます

時間を考慮した結果まき道を歩くことにして三俣山荘をめざす
しかし思っていた以上にアップダウンが激しいまき道でした
疲れていたからそう感じただけかもしれないけど・・・


なだらかな稜線をたたえた双六岳






























三俣蓮華岳を越えると・・・






























鷲羽岳が大きくなって眼下に三俣山荘のテント場が現れた






























17時頃ようやく三俣山荘に到着して幕営
とにかく疲れた、それ以外の言葉が見つからないくらい疲れた

小屋に受付に行くと売店に『黒部の山賊』が並んでいました
今は定本となり本屋でも購入できますが少し前まではこの小屋でしか買えなかったとか
読んだばかりなので見ただけでうれしくなってしまいました


疲労困憊ですぐに眠れるかと思いきやなかなか寝つけない
興奮冷めやらぬというか・・・そしてまだ9月中旬だというのに寒い

空気がしんと澄んで星がきれい
20時半ようやく就寝

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鏡平までは順調でしたが歩き始めということもあり疲れました。弓折乗越の登りがこんなに辛かったことはかつてなかったです。それから双六小屋を過ぎたあたりからの焦燥感。午後になって雲が出てきていたので、天気に対する不安もありとても長く感じました。でも久しぶりにストイックに歩いたなあとも思いました。縦走は始まったばかり。(2)に続く。


参考タイム 
1日目:新穂高温泉(1:30)わさび平小屋(3:30)鏡平小屋(1:10)弓折乗越(1:15)双六小屋(2:45)三俣山荘