2012年9月14日金曜日

2012.9.13 奥多摩 北秋川水系シンナソー

シンナソーで日帰り沢遊び
変な名前の沢だけどなにか由来があるのでしょうか

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出発前に地形図をコピーしようとして気づく
なんか変・・・てゆうかこれ違う地域のじゃない?
猪丸ではなく五日市の地形図を買っていたことが今さら発覚!

しかたなく前日シンナソーに行くはずだったけど行けなかった妹ちゃんに正しい地形図を借りる
なぜ行けなかったのか?それはわたしが沢靴を貸すのを拒んだためです
さらにプリンターが不調のため遡行図のコピーも借りる
自分の心の狭さを反省しながら出発

武蔵五日市駅からバスに乗り終点の藤倉まで
平日だから空いているかと思いきや払沢の滝に行くじじばばで大混雑!
途中からようやく座れたのでひと眠りします

藤倉は立派なバス停で傍にきれいなトイレもある
そこで入渓準備をしていたら青年ふたりに声をかけられた

彼らは乗るバスを間違えて終点まで来てしまったそう
このへんで登れる山があったら教えて欲しいとのことです
思わず地図は持ってないんですか?と突っ込んでしまいました
そして本当に持っていなかった・・・ぜひ買いましょう

地図もなく予定変更なんてやめたほうがいいですよ
自分も間違った地形図を買ったくせに偉そうに助言してみた

そんなこんなでいざ入渓
バス停から少し戻って北秋川沿いを駅と反対方向へ
すぐに廃屋があるのでその脇から川に下りる


川上に少し行くと滝を懸けた出合が現れた







































入渓点を見失わないとゆう第一の核心をクリア
小滝を越えてシンナソーへ入ってゆく










































3段10M滝は中段が難しいとのこと







































20分くらいでいったん伏流帯となる 
苔むした石が多いので注意が必要です







































少しするとまた水流が出てくる







































黒光りした5M滝







































水量もなく簡単そうなのに岩質が脆くて持つそばから崩れる
慎重にホールドスタンスを選んで登ってゆきます


3段15Mクラック状の滝







































とにかく狭くてつっぱり気味に登る
なんか体の角度がおかしなかんじになった
上段をハング気味に登って今回のメインは終了

だらだらと小滝が続き水量が減ってくると二俣が現れる
このあたりは倒木が多くそこに発生したクモの巣を払いながら進む

本来は右岸を詰めるべきところを直登してしまう
これがめちゃくちゃ悪くて足が沈んで踏ん張れない
腐った木の根っこみたいのに助けられてなんとか登ってゆく
わたしみたいな人がほかにもいたのかトラバースの踏み跡を発見
そこをたどってゆくと道標が見えた!
この日いちばんの核心でした


歓喜の時






























浅間尾根を下山ルートにとることにして出発
荒れ放題の道だなあと思いながら歩いてると分岐にトラロープ!
藤倉への登山道は治山区間の工事中で通行禁止とのこと 、それはそれは・・・


その先はよく整備された登山道














































































































































とても気持ちよく歩いていたのにもうすぐ車道とゆうところで左足に激痛が走る
反射的に痛みがあったところを手で押さえてしまいなにかを潰した
たぶんアブとかブヨとかだろうけど痛すぎます
これだから夏の低山は・・・

ぴーぴー泣きながら数馬の湯まで車道歩き
ここは外に水道とタワシがあるので泥が落とせてよいです
温泉のちバスで武蔵五日市駅に戻って帰路につく

沢にいた時間はわずか1時間半ほど
だけど短い行程のなかにも小滝が連続していて楽しめた
最後の詰めも笑って話せるかんじではある
が、虫刺されだけは笑えない


夏の低山にご注意を

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ロープなしでも登れる小滝が連続している初心者向きの沢。遡行時間が短いのが惜しいところ。詰めは直登してしまったのでけっこう大変でした。ただこのあたりは全体的に急斜面でどこも登りにくいようです。


参考タイム 藤倉(0:05)シンナソー出合(1:15)二俣(0:20)道標(1:00)浅間尾根登山口
参考グレード 1級/II 東京起点沢登りルート120

2012年9月12日水曜日

2012.9.8-11 北アルプス 槍ケ岳・穂高連峰縦走

夏休みは念願の大キレットへ
友だちを訪ねながら表銀座もつなげて歩こう

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前夜発の高速バスで中房温泉へ

新宿でゲリラ豪雨に遭い先行き不安
明治安田生命ビルの前で待っている間にめちゃくちゃ濡れた
しかもバスを間違って案内されて右往左往しているうちにさらに濡れた
こんなことになるなら竹橋集合にすればよかった・・・

中房温泉で準備をしているとぞくぞくと人がやってきます
燕岳をピストンする人がほとんどなのか軽装備の登山者が多い


行列になりながら夏の合戦尾根をぞろぞろ歩く






















































燕山荘に到着






























































賑わう燕山荘をあとにする






















































































雷鳥を発見
足に少しだけ冬毛が生えはじめていた






























鎖場の手前あたりでハイマツがゆさゆさ揺れたと思ったらわらわらとサルが出てきた
後立山縦走中に襲われかけて以来やつらが苦手です
お願いだから登山道に立ちふさがらないで~とびくびくしながら歩く

大天荘への分岐を過ぎるとおサルたちはいなくなった
ふり返ると稜線を駆けまわったり瞑想したりしているのが見えました

青空がガスですっかり覆われた頃ようやく大天荘に到着
テントを張っているとマキちゃんがスケッチから戻ってきて手伝ってくれた
大天荘のテント場は稜線上にあるので風の通り道になっている
張ったとたんに雨が降ってきたのでぎりぎりセーフ!


温かい小屋でフルーツタルトをごちそうになる































このフルーツタルトはマキちゃんの手づくり
コーヒーか紅茶がつくケーキセットとして販売しています
めちゃおいしいのでお近くにお寄りの際はぜひ!

マキちゃんとはPUMP20周年記念パーティーで知り合いました
大天荘で働いていると聞いて訪ねてみようと思った次第です
実を言うと会うのは今回でまだ3回目なので人の縁って不思議です

テントに戻って少し昼寝でもと思ったら4時間も寝てしまう
夜はふたたび小屋に入れてもらってマキちゃんとワインを飲みながらおしゃべり
半分くらい会話が噛み合ってなかったけど愉しい夜でした

水を無料で分けてもらいお菓子もたくさんいただく
なんの手みやげも持たずにふらりと現れたのにすみません

外に出ると風はすっかりやんでいた
21時半就寝

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2時半起床
月あかりとまばらな星空

マキちゃんに宛てて書いた手紙を厨房のお兄さんに託します
まだ寝ていると思っていたのに出発の時にわざわざ見送りに来てくれた
ほんとにいろいろありがとう!


前日は見えなかった槍穂が天を突く































朝いちばんの太陽が穂高の峰々を赤く染める






























喜作新道をゆく














































































赤い屋根が見えてきてヒュッテ西岳に到着













































西岳の山頂は・・・ごめんなさいスルーです
燕岳も大天井岳も行かなかったし今回まったくピークを踏んでいません
まあピークハントだけが登山じゃありませんから、なんてね

西岳直下では梯子の修理中でした
こんな足場の悪いところでの作業は大変だと思います
安全な登山はいろんな方々のおかげで成り立っているんですね
どうもありがとうございます


東鎌尾根からは槍ケ岳の眺めがすばらしい































しかしこれからあそこまで登らなきゃいけないかと思うとぞっとします
数年前に槍ケ岳から歩いた時は西岳への急登がすごくしんどかった記憶がある
だけど標高で考えたら槍ケ岳に登るほうが絶対につらいはず・・・


とは言っても天気がよくて眺めがよければ気分は上々
































大天井岳が遠ざかり槍穂が近くなってきた








































槍ケ岳山荘に到着したらザックをデポして山頂へ































 





























































槍ケ岳山荘に戻ってまちゃるの所在を尋ねると岳沢勤務とのこと
さらに休暇中で下山しているとな・・・今回は会えなそうです


西鎌尾根を見送って稜線を南下する























































































大喰岳の目立たないピークを通過する
ガスの切れ間に鏡平小屋を見つけてうれしくなったりしながら歩きます


小雨が降るなか南岳を下るとすぐに南岳小屋が現れた






























テント場にいちばん乗りです
幕営してすぐに本格的な雨となりこの日も間一髪

槍ケ岳から抜きつ抜かれつしていた小屋泊お姉さんと仲よくなる
話をしているうちに大天荘のオーナーと知り合いだとゆうことが判明します
ケーキを焼く子がいるって聞いたけどその子が友だち?と聞かれました
世界は狭いのと同時になんて愛おしいんでしょう


夕方になると雨がやんだ






























テント場にはわたしのソロテントがぽつねん・・・
もう誰も来ないかと思っていたら夕方遅くに韓国人パーティーがやって来た
なぜ彼らは相手が目の前にいるのに叫ぶように大声で話すのだろう

ハングル語が飛び交う夜
19時就寝

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3時起床
星空が見える


空が明るんできたら出発
風が強いけどまずまずの天気です























































さすが大キレット、はじめから悪いなあと思っていたら変な岩にとりついていました
そうではなくてまずは尾根を緩やかに下ってゆくのが正しい道です


前方には北穂高岳































朝日に照らされる岩稜帯をゆく



































本谷カール
右手には滝谷が遡上する






























梯子や鎖場をいくつも越えてゆきます


































A沢コルに到着
結局どこが大キレットでどこが長谷川ピークだったんだろう

































だいぶガスが出てきましたが雨は降っていない
西からの風が飛騨側の岩肌を濡らしていたけど信州側への巻きが多いのであまり気になりません








































飛騨泣きの鎖場を越えると唐突に北穂高小屋が現れました
ぐるりとまわり込んで小屋の前のベンチでひと休みします
同じように休憩していた奥穂高方面から来たとゆうお兄さんと情報交換
人によっては大キレットより北穂高岳~涸沢岳のほうが悪いって言いますから
天気が回復しなければ北穂岳小屋に張ってもよいなあなんて思いながらおしゃべり


そのうちにガスが晴れてきて富士山が姿を現しました






























こうなったら進まない理由はありません
お互いの健闘を祈ってそれぞれのピークに向けて出発
北穂高岳の山頂は小屋の裏手にある階段を登ったところです


青空なんてまったく期待していなかったのに・・・







































ふたたびガスの岩稜帯をゆく













































最低コルに到着
この先ガレ場や鎖場が出てきますが慎重に歩けば問題ありません







































涸沢カール
カラフルなテントたちが小さく見えます





























































涸沢岳に到着
同じく南岳小屋から歩いてきたおっさんと撮り合いっこ






























奥穂高岳に手が届きそうです
雲が切れて槍の穂先が見えたのでおっさんと大はしゃぎ





























































穂高岳山荘に到着






























山雑誌でよく見かける光景
小屋の前にゴミ箱が設置されていてビックリ平!

岳沢まで歩きたかったけど出発を遅らせたことが響いてすでにお昼近く
悩みましたが午後の天気もあまりよくなさそうなので穂高岳山荘で張ることにします


涸沢カールが一望できるザイテングラートのすぐ脇に幕営






























テントのなかでのんびり過ごす午後
人気の小屋だけあって荷揚げのヘリが5回も飛んできました
































































大キレットを無事に歩くことができたお祝いにビール!
ちゃんと三点支持ができれば問題なく歩けるルートでした
ただし高さがけっこうあるので高所恐怖症の人には厳しいかもしれません

北穂高岳から涸沢岳は岩のぼり要素があっておもしろい
ホールドスタンスはよいので浮石やガレ石に注意すれば難しくありません
まあ荷物が重いのでそれなりに疲れはしましたが・・・

しかしこのルートで渋滞とかは確かにいやですね
平日で人が全然いなかったので歩きやすかったです
まあそうゆう日を選んだわけですが

ここにも韓国人がぞくぞくとやって来ます
夜になると満天の星空

明日天気になあれ

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2時40分起床
寝坊とゆうか二度寝してしまいました

天気がいまいちなので停滞も考えましたが縦走への熱い思いをとり戻すため出発
このあたりのもんもんとしたやつはただのひとりよがりなのだけど

真っ暗な岩稜帯を登ってゆきます
ヘッドライトは角度調節の部分が壊れてしまっているので手に持って登ります
暗いうえに片手がふさがっていて危険なところに非常事態発生!
コンタクトレンズがずれて涙目になってしまいよく見えない・・・大キレットより大変でした


奥穂高岳に到着
空が白みはじめて太陽がガスを桃色に染める






























涸沢岳で会ったおっさんが俗っぽい山頂と言っていたけどなるほどね
山頂のためにつくられた山頂とゆうかんじでした

なにも見えないのでそそくさと出発
下ばかり見ながら目の前に続く道をひた歩く


ガスの切れ間に上高地






























紀美子平にデポして前穂高岳へ







































岳沢パノラマから岳沢小屋の赤い屋根が見える






























本格的に降りはじめた雨が岳沢小屋に着く頃には滝のようになっていました
小屋の軒先で雨宿りをさせてもらい小雨になるのを待ちます

あとから下って来る登山者とゆう登山者がなぜかみんな韓国人でアウェイな気分
そして小屋で売っていた辛ラーメンをこぞって食べていておもしろかった
韓国人が本当に辛ラーメンを好きだとゆうことがわかりました

雨足が少し弱まった瞬間を見逃さずに出発
カエルが飛び交うよく整備された登山道を下ってゆきます


下山すると天気がよくなるってやつです































1時間半ほどで上高地の登山口に到着






























また少しガスが出てきました
次は晴れた日に会いにきますね

バスターミナルで南岳小屋で会ったお姉さんとまさかの再会!
話し方で関西出身かなと思っていたら三重県の方でした
バスが来てしまい慌ただしく別れてしまったのが心残りです
またいつかどこかで会えますように・・・


平湯温泉はひらゆの森で雨の露天風呂
温泉のあとは飛騨牛のカルビ丼と地ビールでおなかを充たす







































しかし久しぶりにお肉を食べたので少し胃がもたれました
産直販売所で1袋150円のミョウガが2袋なら100円よ、と言われてそくざに購入
ほかにもいろいろと買い込みザックにぎゅうぎゅう詰めます

新宿までの高速バスに空きがあったので乗って帰ることにしました
平日だと渋滞もなにもなく予定時刻より早い到着

ちょっぴり弱くなってまた強くなる
その繰り返しかもしれない

夏山よ、さようなら

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数年前に槍ケ岳の山頂から穂高連峰の壮大な稜線を見て、いつか歩いてみたいと思っていました。テント泊装備での大キレットは緊張しましたが、無事に歩ききることができてよかったです。南岳小屋~北穂高岳は鎖場や梯子が多く高度感があります。北穂高岳~涸沢岳は岩のぼり要素が強くなってくるので三点支持で登ってゆきましょう。歩く人が少ない平日での企画をおすすめします。


参考タイム
1日目:中房温泉(3:40)燕山荘(2:50)大天荘
2日目:大天荘(5:40)槍ケ岳山荘(0:20)槍ケ岳(2:20)南岳(0:10)南岳小屋
3日目:南岳小屋(3:00)北穂高岳(2:20)涸沢岳(0:15)穂高岳山荘
4日目:穂高岳山荘(1:00)奥穂高岳(2:00)前穂高岳(2:20)岳沢小屋(2:00)上高地バスターミナル