2015年8月16日日曜日

2015.8.8-9 中央アルプス 木曽駒ケ岳~西駒山荘編~

新田次郎著『聖職の碑』の軌跡をたどる山旅

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『聖職の碑』が大好きな妹ちゃんによる企画
彼女が桂小場からのルートを歩くのはこれが2回目らしい

前夜発の高速バスで早朝の伊那市駅へ
バスから降りると予約しておいたタクシーがわたしたちの到着を待っていた
タクシーに揺られながら仄暗い伊那の町を駆け抜けて30分程で桂小場に到着
駐車場には十数台の車が停まっています


朝ごはんを食べたら出発
九十九折の樹林帯を登ってゆきます
































































ちなみに西駒とは木曽駒ケ岳のことを指します
では東駒ケ岳があるのかというとそれは甲斐駒ケ岳のことです
ふたつの駒ケ岳に挟まれた伊那谷周辺では西駒と東駒と呼ぶそうです


白川林道への分岐を見送って少しゆくとこんな道標が・・・
母方の実家の裏手を流れる奈良井川で子どもの頃よく遊んだもんです







































大樽避難小屋を過ぎたあたりから胸突八丁の急坂となる







































胸突ノ頭を越えると青空が広がります































夏道は伊那谷側をトラバースしてゆく道
生い茂った夏草でわかりにくいですが谷側は意外と切り立っているので注意が必要































































冬は稜線を歩くようですが眺めを期待してか夏でも歩いている人はいました
以前は将棊頭山とをつなぐ稜線ルートしかなく遭難事件のあとトラバースの道ができたそう
この稜線はものすごく風が強いそうで将棊頭山付近でも犠牲者が出ました
そのことがトラバースの道ができたことと少なからず関係しているようです


西駒山荘に到着






























まだ10時でしたが小屋番さんが笑顔で応対してくれました
ひとりで小屋の仕事を切り盛りしているとても気さくな方です

今年は西駒山荘築100年、宿泊すると記念のポストカードがもらえます
100年前に建てられた石室の小屋は自炊部屋として今でも使われています
増設された食堂や寝室のある木造小屋は昨年改築されたばかりでとてもきれい
自炊だと1泊6,000円だそうですがシュラフを持ち込んだので5,800円でした
でも小屋の屋根で干されていた布団は太陽の光でふかふかして気持ちよさそう
たった200円しか違わないなら布団で寝たかったなあ・・・

途中の大樽避難小屋もそうでしたがトイレは初体験の便袋式
お金はかかりそうですが掃除要らずで清潔なのがすごくよいと思いました


時間があり余っているので将棊ノ頭までお散歩











































命名クジラ岩!
燕岳のイルカ岩に匹敵する有名岩になること間違いなし!
 





































夕ごはんはオリーブオイルたっぷりのアヒージョ
締めは根菜とウインナとコンソメを足してポトフにしました






























17時から食堂にて映画版『聖職の碑』の上映会
どこかで見たことあると思ったら教師役で若かりし地井武男が出演していました
高倉健主演で映画化された『八甲田山』(原作:新田次郎著『八甲田山死の彷徨』)が大当たり
その翌年に『聖職の碑』も映画化されましたがこちらはまったく当たらなかったとか・・・
理由はよくわかりませんが少年たちの死にゆく姿が残酷だったからでしょうか


小屋の夕食により上映会は中断となる
なので夕焼けがきれいと教えてもらった将棊頭山まで足を伸ばすことに






































小屋のすぐ裏にピークが見えているのですが直登はできない
木曽駒ケ岳方面の登山道を少し進んだハイマツ帯のなかに道があります

太陽が沈むと夜がゆっくりやってきます
星の数が少しずつ増えてゆく
20時半就寝

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翌朝は4時起床






























のんびり朝ごはんを食べていたらすっかり明るくなっていた































6時頃ようやく出発
めざす木曽駒ケ岳や北アルプスなんかがよく見えます































まだ5人の方が眠る御嶽山
煙が弱々しく風にたなびいていました
























































遭難記念碑にて合掌
このあたりで3人の少年が亡くなったそうですがこの天気からは想像もできません






























木曽駒ケ岳が大きくなり将棊頭山や行者岩のピークが遠ざかってゆく





































馬ノ背の緩やかな尾根を登りきって木曽駒ケ岳の山頂へ































それまでとは比べ物にならない大勢の登山者で溢れかえっています
ロープウェイを利用して千畳敷から歩いてきた人たちでしょうか、家族連れなどで賑わっています
『聖職の碑』に思いを馳せていた感傷がふき飛びました

その昔わたしたちも両親に連れられてやって来ました
そういえば父親が『聖職の碑』についてあれこれ話していたような・・・
四半世紀を過ぎた今でもやっていることはたいして変わっていないことに気づきます


山頂から乗越浄土まで渋滞の登山道をゆく































宝剣岳をピストンする予定でしたがこちらも渋滞中
あっさり諦めて伊那前岳に続く眺めのよい尾根道をゆきます




































伊那前岳の山頂に到着
ここまで来ればさっきまでの喧騒が嘘のよう






























左手に西駒山荘を眺めながらの稜線歩き

































七合目が近くなってくると道は樹林帯のなかへ
青空と稜線の眺めを惜しみつつも高度を下げてゆきます































数パーティの登山者とすれ違いました
歩いている人は少ないですが道はすごくしっかりしています
清水平のこんこんと湧き出る水場でひと休みしてから最後の林道歩き
そう言えば今回通った水場はどこも渇水することなく湧き出ていてとても助かりました

林道の途中に突然簡易トイレが4つ並んでいてびっくりする
最近設置されたばかりなのかすごくきれいでしたけど

12時58分に北御所登山口に到着
さてバスの時間は何時かな・・・毎時28分と58分・・・あ、バス来た・・・
てなわけで1分も待たずにバスがやってきて補助席に座ることができました
とは言っても山岳地帯のバスで30分に1本あるってすごいことだと思いますけどね
便が少ないところなんて1日2~3本とかそんなもんですから

バスが停まるこまくさの湯に立ち寄る
ついでに食事処でチャーハン&バンバンジー定食をいただく
まったくご当地を感じられないメニューですがチャーハンが好きなんです!

菅ノ台バスセンターまで歩いてゆき駒ケ根駅行のバスに乗る
岡谷駅で連絡時間4分の乗り換えに急かされながらあずさにすべり込む
なんとか座れた自由席で『聖職の碑』を読み返す


頁が進むにつれ旅の終わりが近づく

嵐とは無縁の空に夕刻の色

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何度か歩いている中央アルプスですが、はじめてロープウェイを利用しないで登りました。桂小場から1日で木曽駒ケ岳まで登って駒ケ岳頂上山荘泊(テント泊可)ということもできると思いますが、今回は西駒山荘に泊まることが目的のひとつでもあったのでそうしませんでした。おかげでのんびりと山の時間を楽しむことができました。いつも行き急いで登っているわたしに、妹ちゃんは山でのんびりすることを教えてくれます。山の楽しみ方はいろいろあるんだと気づかせてくれます。前から歩いてみたかった伊那前岳の稜線がとてもすてきだったことも収穫です。南北アルプスはもちろん、これまで歩いてきた稜線や宝剣岳、はるか空木岳まで見わたせるすばらしい尾根道でした。


参考タイム
1日目:桂小場(2:00)大樽避難小屋(1:20)胸突ノ頭(0:30)西駒山荘
2日目:西駒山荘(2:00)木曽駒ケ岳(0:40)乗越浄土(0:30)伊那前岳(3:00)北御所登山口
同行者 妹ちゃん

2015年8月3日月曜日

2015.8.1 丹沢 西丹沢中川川白石沢モロクボ沢

水と戯れるにはぴったりの西丹沢はモロクボ沢へ

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新松田駅でTOMYと合流
例のごとく駅前の富士急湘南バス案内所で西丹沢温泉セット券を購入
バスに揺られること約1時間、終点の西丹沢自然教室までやって来ました

さすがにこの時期の丹沢周辺のバスは空いています
けれど西丹沢自然教室では登山指導の方が熱心に声掛けをしておられました
登山者に・・・というより夏休みの山慣れしていないハイカーに対して、ですかね
少し脅かしすぎのような気もしましたが・・・

わたしたちも登山届を提出して出発
白石沢方面に伸びる林道をてくてく歩いてゆきます
途中にいくつかあるキャンプ場は家族連れで賑わっていました

林道終点の手前にある小さな橋を渡って白石沢キャンプ場跡地で入渓準備
沢沿いに進んで3基の堰堤を通過したところで入渓します
細い流れのショチクボ沢出合を見送ったところで4基目の堰堤を右から巻く


暑かった林道歩きから解放され涼しい流れのなかへ








































ほどなくして30Mの大滝が現れます








































ものすごい水量で大滝と呼ばれるにふさわしい滝
左側からチムニー状の岩の間を登って巻きます
木の根っこに助けられながらハイステップ&ニーで登ってゆけます


滝の落口を横から眺める







































大滝を越えると深い釜を持つ斜瀑が続く

































しかし連瀑帯は石積の堰堤まで
楽しい時間はあっとゆう間に終わってしまう







































それでも渓相はとてもきれい
ナメと苔むすゴーロがどこまでも続いてゆきます
















































途中の釜では魚影も見えました
なにを思ったかTOMYが手づかみを敢行・・・いやいや無理でしょう

上流になるにつれて支沢が多く入ってきます
1,030Mの二俣は左俣には進む気になれず水量の多い右俣へ
そこから南へと伸びる支流に進路をとります


苔むした岩を越えてゆく詰め







































うまいこと畦ケ丸の100M手前あたりに出られました
せっかくなので登りかえして山頂へ







































15時のバスに間に合いたくて転がるように下山
さすがは低山、顔から汗が噴き出す夏の午後です








































中川温泉ぶなの湯に寄って帰路につく


夏まっさかり
さて来週はどこにゆこうか

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水と戯れるにはぴったりの沢。大滝を越えてすぐの連瀑帯は、水線を攻めると冷たい水流が火照った体に心地よいです。大滝さえ慎重に巻いてしまえば、あとは登攀的要素はありません。荒れていないきれいな渓相を楽しむことができます。ただ上流は支沢が多く流入する地形となっているので、地形図等でしっかりと目的地を確認しましょう。またこの季節は防虫対策も必要です。水流が少なくなってきたあたりから登山道への詰めは虫との戦いでもあります。


参考タイム 西丹沢自然教室(0:35)白石沢キャンプ場跡(0:30)大滝(0:35)水晶沢出合(1:25)1,030M二俣(0:45)畦ケ丸(1:25)西丹沢自然教室
参考グレード 1級/- 東京起点沢登りルート120
同行者 TOMY

2015年7月20日月曜日

2015.7.18-20 北アルプス 鏡平散歩~双六岳・三俣蓮華岳敗退~

海の日の3連休、北アルプスは雨のなか
いつも同じような目に遭っているくせにわたしもたいがい懲りない

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天気に不安を抱えつつも高速バスで前夜発
なんだかんだ悩んだけれど行きたい場所もはっきり決まっていない
とりあえず新穂高温泉に行けばなんとかなるだろうくらいに思っていました

山がそんないい加減な気持ちに応えてくれるはずもなく早朝の新穂高温泉は土砂降り
高速バスはいつの間にかホテル穂高の前に停まるようになっていました

しばらくはホテル穂高のラウンジで朝ごはんなどを食べつつ外をうかがう
同じバスに乗っていた人たちがカッパに着替えて続々と出発してゆきます
カッパ・・・わたしのくたびれたカッパがこの雨に耐えられるとはとても思えない
毎年新しいカッパを買おう買おうと思って今年もまだ買っていなかった

あまり長居をしてもホテルに迷惑だと思い出発
とりあえず新穂高温泉の登山ステーションまでやって来ました
それでも山に向けて出発する気にはなれずまた雨宿り

9時頃ようやく意を決して雨の林道を歩きはじめます
新穂高温泉に到着してすでに4時間が経過・・・


わさび平小屋に到着







































たった1時間ほど歩いただけなのにずぶ濡れに・・・
歩く意欲をすっかり削がれてしまいまた立ち往生してしまいます
11時までに雨が弱くならなければわさび平小屋で張ろうと決めて軒下で雨宿り
そして雨足が弱まることなく11時を迎えてしまいました
 
雨のなか幕営してテントに転がりこむ
うたた寝して目覚めると雨がやんでテントの数もかなり増えていました
雨はその後も降ったりやんだり・・・時々激しく降る時もあったり
 
湿ったシュラフに包まり21時就寝
 
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翌朝は4時半起床
雨はやんでいるのでとりあえず出発
 
 
小池新道のとりつきに大きな雪渓が張り出していた
薄くなって危険なので河原側を迂回するようにとのこと






























また雪渓
こちらは上を慎重に歩く






























濁流と化した秩父沢を渡る
昨日進めなかった理由のひとつはこの沢の氾濫が怖かったから






























沢水と雨水が流れ出して登山道も小川のよう
明日ちゃんと帰れるかなあとか不安になりながら歩く







































雨あがりのキヌガサソウ







































ひと休みにぴったりのイタドリケ原もシシウドケ原も雪渓のなかに埋もれていた
鏡平小屋から弓折乗越に向けて歩きはじめたところで崖さん夫妻とばったり!!!
実はホテル穂高で見かけた時からそうかなあと思っていたんですよね
でも確信が持てず、雨がすごくて話しかけるような気分でもなく・・・
だからこうして会えてうれしいです!

ふたりは前日の大雨のなか双六小屋まで歩いたそうで・・・
テント泊の予定だったけど心が折れて小屋に泊まったとのことでした
数年前にも裏銀座縦走中に三俣蓮華岳で崖さんとばったり会ったことあったなあ
山で友人に出会うと元気が出ます

弓折乗越に出ると風が強くなる
ガスが吹きすさぶ稜線を歩いて双六小屋に到着
風が強いので幕営に時間がかかってしまう
テントにもぐり込むとすぐに雨が降ってきて間一髪!

テントを叩く雨音を聞きながらぼんやり過ごす午後
なにもする気が起きない

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4時起床
この山行ではじめての青空






























今さら晴れても遅いよ~
なんて憎まれ口をたたきながら下山とします























































































































10時半頃には新穂高温泉に到着
予定より早く下山できたので奥飛騨の湯で汗を流す・・・と言うほど汗かいていませんが
松本BT行のバスに乗って松本駅からあずさで帰路につく


遠くまで行ったわりにはほとんど歩けていない

年に2~3回はこうゆう肩すかし的な山行があるんだよなあ

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この時期の小池新道にこんなに雪渓が残っているとは知りませんでした。山をわかっているつもりで実はなんにもわかっていないんだなあと、山に来ていつも思い知らされます。先日の苗場山も然り、今回もまた然り。だから楽しいのかもしれませんけど。しかし海の日の3連休はすかっとした晴れに恵まれないことが多い気がします。梅雨晴れを狙ってできた休日のはずですが、ハッピーマンデー制度により16~18日あたりになることが増えました。ただしそのおかげで3連休になっているわけですから、ハッピーマンデー制度の功罪です。


参考タイム
1日目:新穂高温泉(1:10)わさび平小屋
2日目:わさび平小屋(3:00)鏡平小屋(1:55)双六小屋
3日目:双六小屋(1:25)鏡平小屋(2:55)新穂高温泉