遡行のあとは秘湯の宿で温泉三昧
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前夜発の高速バスに揺られて早朝の福島駅へ
始発の奥羽本線米沢行に乗って峠駅にやって来ました
とても駅とは思えない外観・・・なかには車が走れる道路があり一方通行の標識も立っています
滑川温泉福島屋さんの送迎車に乗ってカーブが続く細い山道を登ってゆきます
宿泊しない場合は入渓点の滑川橋まで徒歩1時間だそうです
いったん福島屋さんに寄って着替えなど遡行に不要な荷物を預かっていただく
滑川橋に戻って橋の脇を沢沿いに下ったあたりから入渓
橋の近くの駐車スペースには5台ほどの車が停まっていました
いざ出発、はじめからナメです
2段15Mの下段の釜
釜が深いので左からバンドをつたってとりつきます
上段はなぜか写真を撮るのを忘れました
ホールドスタンスともに細かいので丁寧に登ってゆきます
滝を登りきると右手から大きな滝でカモシカ沢が出合っています
そこからは川幅いっぱいに広がるナメ床をゆく
そして見えてきたのは120Mの滑川大滝
あまりの大きさに歓声を通り越してため息がこぼれます
登るならどのラインだろうね、なんて言いながら寝転がって眺めます
ちなみにこの滝は日本の滝百選とやらに選ばれているそうです
日本百名山の滝バージョン?いろんな百選があるもんです
しばらく眺めて首が痛くなってきたので左のルンゼから巻く
まき道はよく踏まれていて明瞭です
沢に戻って大滝の落ち口をふり返ると高度感があります
深い釜をたずさえたナメ滝が次々と現れる
これは超常現象か、それとも妖怪石積みの仕業か?
ナメは続くよどこまでも~
三つ子ちゃん?石積みコレクション
ナメはまだまだ続くよどこまでも~
幅広6M滝は木をつたって右から巻き気味に
不思議なかたちの滝
とりつきのへつりからして悪そうだったので左から巻く
10M滝は水流右の階段状を快適に
右から水中トラバースしてとりつこうとしたら足が届かなかった滝
しかたなく少し上のほうをへつったらけっこう悪かった
天空の吊り橋
このあたりからゴーロ帯となり大岩をハイステップ&ニーで越えてゆきます
左から滝をともなって枝沢が出合う
こちらを詰めても登山道に出ることができるみたいです
硫黄臭が強くなってきたなあと思いながら歩いていると登山道にぶつかります
せっかくなのですぐ先にある潜滝を見学にゆきます
5分ほど進むとありました、潜滝です
それまで見たどの滝よりも碧く深い釜をたずさえていました
ちなみにこちらが登山道にぶつかったところ
岩の赤いペインティングがなければ気づかず直進しちゃうかも・・・
夏草が伸び放題の登山道を滑川温泉に下ります
途中の大滝展望台からふたたび滑川大滝を眺める
落ち口の角度がけっこうありますなあ
と、ここでひとつの懸念が・・・
福島屋のHPには吊り橋の老朽化により登山道から大滝の見学はできないと載っていた
しかし大滝展望台からはばっちり大滝が見えております
とゆうことは渡れない吊り橋って登山道と福島屋をつなぐ吊り橋のこと?
だとしたらわたしたち無事に帰れるかしら???
展望台から下ること15分、やはり最後の吊り橋は通行禁止になっていました
でも長さにしてせいぜい10Mちょっとなのでなんとか川を越えられそうです
橋の左手に進むと高さもなくなり簡単に川に下りられました
右手をうろうろしていたTOMYは露天風呂に入っていた男性と目が合ってしまったそうです
露天風呂に入っている人が女性で登山者が男性の場合は大変なことになります
必ず吊り橋の左手から川に下りるようにしましょう
飛び石を渡って土手を上がり無事に遡行終了
福島屋の駐車場を抜けて表玄関から入ってチェックインの手続きをします
部屋に案内されて窓を開けるとさっき川からはい上がってきた土手が目の前でした
露天風呂は岩風呂と桧風呂の2種類、どちらも混浴です
ですが女性専用時間や貸切サービスもあるので女性でも利用しやすいです
ちょうど岩風呂が女性専用時間だったのでとりあえず浸かってきました、きもちえ~
内湯も混浴の大浴場と女性専用の2種類があります
お楽しみの夕食は鯉尽くし!
米沢鯉の甘煮からはじまり米沢鯉の洗い、米沢鯉の香り揚げ・・・
山形の郷土料理の芋煮、岩魚のフキノトウ味噌田楽など
母方の実家が長野県の木曽だったので子どもの頃から鯉の甘煮はよく目にしていました
海のない地方では養殖の鯉ってごちそうなんですよね、親戚が集まる時は必ず鯉!
でも井の頭公園の池でボートに乗って鯉に餌なんかあげて育った幼少期・・・
鯉は食べるものではないとゆう考えが捨てきれず食わず嫌いでした
なのでものすご~く久しぶりに鯉を食べました
で、お味は・・・めちゃめちゃおいしかったです!
はじめて食べた洗いも歯ごたえがあっておいしくいただけました
鯉の小骨はY字型をしているんだって今さらながら知りました
夕食のあとは仲居さんが敷いてくれたふかふかのお布団でごろごろ・・・
寝る前にも内湯で温まりぽかぽかしたまま就寝
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翌朝は5時半起床
さっそく昨日入れなかったもうひとつの露天風呂、桧風呂へ
が、しかし・・・すでに貸切の札がかかっているうえに並んでいる人まで・・・
しかたなく内風呂へしょぼんどぼんぶくぶくぶく・・・
そうこうしているうちに朝食の時間がやってきました
朝食も部屋に運ばれてくるお膳でいただきます
ザ・日本の朝食といったかんじの朝食
昨夜もいっぱい食べたのにこれまた白飯がすすむのであります
焼鮭に添えてあった蕎麦味噌がものすごくおいしかった!
ぴりっとした辛さもあって白飯にのっけて食べるとお箸が止まらなくなります
お布団をたたまずにおいて朝食のあともごろごろ・・・幸せです
そして念願の桧風呂にも入ることができました!
そのあとはふたたび女性専用時間になった岩風呂へ
11時にチェックアウトしたあとも湯治客用の休憩室にいてよいとのこと
そこに置いてあったゴルゴ13を読んだりまた内湯に入ったり
午後になると日帰り入浴の方がたくさん来ていて温泉談議に花が咲く
まったく詳しくないので聞いているだけですがみなさんいろんなところに行かれていますね
すてきな温泉の名前をいくつか教えてもらったのでいつか行ってみたいです
13時25分発の電車に合わせて峠駅まで送っていただく
ちなみに1本前の電車は8時25分発なので5時間電車がないことになります
なぜかここだけぽっかり空いているという不思議
せっかく温泉宿に泊まるのに8時にチェックアウトは慌ただしいので午後出発にしました
峠駅では電車の時間に合わせて餅屋さんが力餅を売りに来ます
名物らしくドアが開いた瞬間を狙って数人のお客さんが買っていました
青春18きっぷを利用して鈍行で帰るとゆうTOMYと福島駅でさよなら
3時間くらいならつき合おうかと思ったけど5時間半くらいかかるみたいなので・・・
新幹線でびゅんびゅん系で帰路につく
今年の女子沢部、まだまだ折り返し地点だそうです
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赤茶けた川幅いっぱいに広がるナメがどこまでも続いてゆくすばらしい景観の沢。そして圧巻の滑川大滝は、これまで沢のぼりで見てきた滝のなかでいちばん大きいかもしれません。大滝以外の滝はほとんど直登でき、大滝のまき道も明瞭です。釜が深いので暑ければ泳いでとりつくのもよいと思いますが、本当に深くて足がつかなそうだったのでへつってとりつくことが多かったです。ホールドスタンスともに細かいですが、フェルトシューズでもある程度はフリクションが効きました。登山道と滑川温泉福島屋をつなぐ吊り橋は老朽化により通行不可、復旧の目途もたっていないようです。吊り橋の左手から簡単に川に下りれ、土手から上がれます。滑川温泉は日帰り入浴もできますが、泊まってのんびりもおすすめです。
参考タイム 滑川温泉(0:05)滑川橋(0:50)滑川大滝(1:00)ホラ貝沢出合(3:00)登山道(1:35)滑川温泉
参考グレード 2級下/III ヤマケイ入門&ガイド 沢登り
同行者 TOMY
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