2013年8月11日日曜日

2013.8.3-4 奥秩父 笛吹川水系東沢釜ノ沢東俣

はじめての泊まりの沢は釜ノ沢東俣へ
美しい景観とスケールの大きさに圧倒される
けれど残念なことにそれだけでは終わらなかった
わたしは山に登る者としてなにかが欠落しているのかもしれない

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思い返せばとにかく準備不足だった
楽しみにしていたわりにはパッキングがぎりぎりなうえに当日は寝坊
駅でチャージ済みのパスモを忘れたことに気づく

そして致命的だったのはヘッドライトを忘れたこと
これには自分でも呆れてしまいました

TOMYも携帯電話を忘れていたため立川駅でようやく合流
メールを送っても返信がないのでなんとなく気づいてはいたけれど

各駅停車で塩山まで行って駅前から出発するバスに乗り込む
バス停に並ぶ人の数もこの時期だとさすがに少ない
1時間ほどで終点の西沢渓谷入口に到着


遊歩道を進み吊り橋を渡ったあたりから河原に下ると鶏冠谷の出合が現れる

 
 
本流を離れてまき道へ
途中でホラノ貝のゴルジュを見学

 





































すい込まれそうな透明の碧・・・
この奥にはいったいなにが待っているんだろう

 
高巻いて高巻いてようやく山ノ神に到着
思っていた以上に長い道のりでした
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 














 
山ノ神に無事を祈っていざ入渓 
 































これまでの沢とは比べものにならない開放感 
歩きながらクモの巣をふり払う必要もありません
目に映るものすべてに心奪われ歓声が飛び交います


乙女ノ沢の出合からスラブの一枚岩
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 







 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 















































東のナメ沢の出合にかかる大滝4段300M
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 














スラブの釜をはしゃぎながら抜けてゆく

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 















すばらしい景観にも見飽きた頃ようやく釜ノ沢出合に到着
魚止ノ滝12Mは左の草付あたりのスラブを登る

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 







 
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 














そしてこの沢のハイライトでもある千畳のナメ
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 














誰がこんな場所を見つけてこんな名前をつけたんだろう
なんだか気が遠くなりそうなので慌ててTOMYの背中を追いかけます

 
ナメ滝から曲り滝5M
 
























 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 














西俣との出合でもある両門ノ滝30M
 


























 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 














ここではじめて先行パーティーと出会います
ロープを出して直登ルートを登攀中で最後から2人目が登り終えたところ
甲高い笛の音が聞こえて最後のひとりが登りはじめました
 
しばし待つことを余儀なくされたのですがそのうち体が冷えてきました
顔をあげるとまだ登攀者の姿が茂みのなかに見えます
TOMYとまだかね、寒いねなんて言いながら待つこと15分ほど
登攀者が見えなくなったのでようやく出発します
そしてこのあと事件が起こる
 
直登ルートは下から見たところロープが必要なようには見えませんでした
実際にとりついてみても特に問題なく登れました
そのまま滝の落ち口まで到達
しかしそこにまだ先行パーティーの最終登攀者がいてロープを片づけていました
予想外でしたが彼はセルフビレイもとっていたので脇を通るわけにもいきません

少し戻ってまき道を行くか滝の流れの脇をへつるか迷って後者を選択
距離にしてわずか数メートルだったけど沢床に置いた足が滑った
あっと思った時にはもう体が滑り出していました
スローモーションのようにTOMYの姿が視界を横切ってゆく
ヘルメットが岩に擦れる音が脳天のうしろから聞こえてきた
 
冬の茶臼岳で滑落してからずっと次やったら死ぬぞって自分に言い聞かせていた
だから落ちてゆく抗えない振動のなかでわたしは死ぬんだなあって思っていた
ぼんやりそんなことを考えていたら水圧にもみくちゃにされて釜に沈んだ

 
立ちあがって最初に思ったことは落ちたなあってただそれだけ
右ひじと両膝に痛みはあったけどちゃんと歩けるし骨が折れてないことはすぐにわかった
両手でわっかをつくってTOMYにケガがないことを知らせます
下りてきた彼女と一緒にまき道を滝の上まで登り返した
 
わたしの滑落を見ていた先行パーティーの方々にも無事を伝えます
両門ノ滝にとりつくまでは釜ノ沢のすべてを享受していると信じて疑わなかった
滑落がこの沢のぼりのすべてを台無しにしてしまったような気がして自分の不注意が情けない
とりあえず落ち着きたくて幕営地に向けて急ぐことに・・・

 
15×20Mヤゲンの滝と8M斜滝
 








































































今宵のビバーク地である広河原に到着
テントを張って焚き火を熾します








































































夜は反省会
先行パーティーが登りきるのをちゃんと待たなかったこと
同じルートをとらずにまき道を登るべきだったこと
待つことにイライラして焦ってしまっていたこと
自分たちの行動をふり返ってそんな話をする
 
ケガがなかったからよかったようなもののなにかあってもふたりだけではなにもできません
こうやって考えてみるとわたしたちのリスク管理のなんと甘いことか
 
光の薄い星空
シュラフカバーだけの夜は少し寒い
 
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翌朝は4時頃起床
いよいよ甲武信ケ岳への本格的な登りがはじまります
 
 
樹林帯ではなく本流沿いを歩く
ところどころ荒れていて下流のような美しさはありません































































































高度をあげてゆくにつれ歩幅が大きくなります
木賊沢を見送ってしばらくすると甲武信小屋のポンプ小屋が見えてくる





























 
仕事道を登って10分ほどで見憶えのある登山道に出て甲武信小屋に到着
せっかくなので甲武信ケ岳の山頂にも足を運びます
 
 





































これまで何度も訪れた山の頂にまた違う思いを抱いて立ちます 
朝は晴れていたのですがだいぶ雲が出てきてしまい展望はいまいち
 
甲武信小屋ではちょうどヅメさんが昼寝から起きたところ
滑落のことを話すといい経験したねえと言われました
わたしがもっと成長することができれば意義のあることなんでしょうか
それにしては代償が大きすぎる出来事です
 
パッキングをしていたら昨日のパーティーのみなさんが到着
いろいろと心配してくださり嫌味なことを言うわけでもなくほんとにいい人たち
ご迷惑とご心配をおかけしてほんとに申し訳なかったです

 
彼らとヅメさんにさよならしてまずは木賊山へ
いつも雪に埋まってるから道標の下の部分が腐っています







































夏の徳ちゃん新道は木々の緑が青々としている



















 
 
アプローチシューズでの下りが不安だったので慎重に足を運びます
無事に下山して西沢渓谷入口に戻ってきました
笛吹の湯に立ち寄り帰路につく
 
さて、今後の沢との向き合い方について考えなければいけません
ただTOMYとふたりで登るようになるまでにはいろんな経緯があったわけで
彼女との関係は大切にしたいと思うのです


けれど今までと同じではいられない
 
こんなことをしていたらいつか死んでしまう

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明るく開けたすばらしい沢。碧く透きとおった釜や次々に現れるナメ滝など目に映るものすべてが美しい。ビバーク適地がたくさんあるので、はじめての泊まりの沢に最適と言われるのも納得です。山頂に向かって詰めるとゆうのはどこか縦走に通じているような気がします。とても望ましい沢のぼりのかたちだと思いました。
 
 
参考タイム
1日目:西沢渓谷入口(1:30)ホラノ貝沢(0:30)山ノ神(1:35)釜ノ沢出合(1:00)両門ノ滝(0:40)広河原
2日目:広河原(1:15)ミズシ沢出合(1:30)甲武信小屋(0:15)甲武信ケ岳(0:35)木賊山(2:45)西沢渓谷入口
参考グレード 1級上/III 東京起点沢登りルート120 ヤマケイ入門&ガイド 沢登り
同行者 TOMY

2013年7月29日月曜日

2013.7.21 奥多摩 多摩川水系水根沢谷

TOMYとの女子沢企画第3弾は水根沢へ
緊張が楽しさに変わってゆく心地よさを実感する

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奥多摩駅からバスに乗って水根バス停で下車
広い駐車場とトイレがあるので簡単にパッキングなどを済まして出発
奥多摩むかしみちと道標のある車道に入ってゆきます

水根沢キャンプ場を少し行ったところから入渓
すぐに膝上くらいの深さになります


深い釜をたずさえた滝が次々と現れる
水の深さは胸のあたりまであり泳ぐこともしばしば、とりつき核心です
 

















































浅くなるとほっとする







































この沢は濡れることを恐れず釜も果敢に攻めるのがよいでしょう
ひとつ巻こうとした滝があったのですが沢に戻れなくなって懸垂下降しました

なにげに練習以外の実践では初めての懸垂下降
実はロープダウンしている時にとても恐ろしいことが起こっていたのです
なんとセルフビレイがはずれていました・・・思い返すと本当に恐ろしい・・・
今後に生かしたいと思います


残置のお助けひもに助けられた滝








































ゴルジュ帯







































そしていちばん苦労した滝







































とりつきで足がつかず水流に押し流されながら必死に岩にしがみつく
右壁からとりついて左壁に足が届いた瞬間の喜びはなににも代えがたいです
沢ではつっぱりが大切だって再確認


これはなんの滝でしょう、細かいことはもう憶えていません







































ほっとスペース・・・からのへつり~































































スライダー滝ではお約束の釜へどほーん!
































































 
半円ノ滝はつっぱりで登ります







































なんか生まれたての小鹿みたい









































そのあとも楽しく登れる滝が続く











































水流に打たれながら登った6Mスラブ滝








































登山道に架かる木橋






























滝はまだまだ続きます

































































水流は衰えることなく溢れ流れますが二俣が現れたら遡行終了
少し上流の枝沢の脇を行くとすぐに登山道とぶつかる
詰めがないってすばらしい!


沢沿いの水根沢林道を下る

 
 




































眼下には遡行したばかりの沢が見える
すぐに木橋が現れ必死だったさっきまでが嘘のよう

1時間ほどで水根バス停に到着
タイミングよくやってきたバスで奥多摩駅に戻ります
もえぎの湯に寄ってから天益に行くも満員で入れませんでした
奥多摩駅の2階で『山野井泰史展 孤高の世界最強クライマー』を見学して帰路につく


遡行時間もこれまででいちばん長く水量も多く大満足の水根沢でした
そろそろ奥多摩を離れてもっとスケールの大きい沢に行ってみたくなりました

女子沢部は新たなステージへ!

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水量が多く夏にぴったりの沢。ロープを出さなくても登れる滝が続いてとても楽しい。勝手な想像ですが落ちたところで釜が深いのでケガをすることはなさそう。体が水に浸かるのを恐れないことが大切だと思いました。沢と平行して水根沢林道が走っているので途中で遡行をやめることもできます。詰めがほとんどないのもうれしいところです。
 
 
参考タイム 水根(0:10)入渓点(2:05)半円ノ滝(2:10)木橋(0:55)二俣(0:10)水根沢林道(1:05)水根
参考グレード 1級上/III 東京起点沢登りルート120 
同行者 TOMY